【君に届け】堂々完結。青春の終わり。

ついに君に届け最終巻の30巻が発売されましたね。感慨深い。この作品との出会いは私が中学生の時でした。友達と漫画の貸し借りをしていて偶然借りることになった作品。どハマりしてそこから自分で単行本を買い続けて今に至ります。連載から12年もたっていたとは。いいな、爽子は12年間も高校生でいられて(笑)

この作品のいいところは純粋な恋愛を描いているからと思ってたんけど、それだけで終わらないのが魅力。多分10巻から12巻くらいで止まっている読者の人がたくさんいると思うんだけど、その続きもぜひ読んでほしい。少女漫画は付き合うまでが花でそこからは番外編でちゃちゃっとイチャイチャして完結!が多いなか、付き合った後20巻も続けている。君に届け!っていう思いは告白して終わりじゃない。それから先もずっと続いていく。ずっとふたりで見つめ合い続ける。恋の駆け引きのドキドキで終わらない(駆け引きなんてそもそもしてなかったけれど)、その後どうなっていくかをちゃんと描いていた椎名先生を尊敬します。そして主人公だけの恋愛で終わらせなかったのもすごい。ちづとあやねちゃんの恋愛も、ものすごく丁寧に(爽子よりもすごいかも)描いていて良かった。ちづの玉砕覚悟の告白も、龍との心が締め付けられるような恋愛も。特にちづが龍のことを好きだと認めてからが良かった。大学で離れていく龍を応援したいのにできないもどかしさ。でも最後の野球の大会で頑張れって言ったシーン。今思い出しただけでも涙がでます。よかったね。そして、あやね。一番周りが見れて、気が利いて、優しいのに、自分でそれを認めてあげられないところとか、本気になれないと自分を責めてしまうところとか。そして、ケントとの別れ、ピンへの初恋。あふれだしてしまった気持ち。多分29巻が一番泣きました。いろんなものを乗り越えて成長する姿に胸を打たれました。完結して、1から読み返して、あぁ彼女たちはこんなにも成長したんだなって感動しました。良い作品をありがとうございました。私の青春は君に届けと共にあったので、私のなかでひとつの青春が終わった気がします。でも、番外編が今度あるみたいなのでまだ終わってないかも。期待しています。

最高の物語をありがとうございました。